さくらさくらのこだわり
さくらさくらの想い
人は、生まれた時に、清潔な産着を着ます。お嫁入りの時には、華のある晴れ着をまといます。
さくらさくらは、それぞれの愛と清廉さをコンセプトに、心癒す葬送スタイルを提案しています。
弊社のエンディングドレスは代表の中野本人が、大切な人を亡くし、おみおくりするときに「最期になにかできることはなかったのか」と後悔と自責の念に駆られた経験がきっかけとなり、長年の服飾の技術をもとに、実際に故人への着付けを重ね商品化にたどりつけたのがこのエンディングドレスです。
これまでの一般的な死装束も、宗教の見地から必要なものだと考えます。
供養の意義をふまえ「ありがとう」を伝える手段として
このエンディングドレスは誕生しました。
「おみおくり、という正装。」
へのこだわり
- さくらさくらのエンディングドレスはすべてウェディングドレスで使用する上質な生地を採用しています。
- 衣を幾重にも重ねることは、故人の体型や怪我や病気の痕を自然と目立たぬようにするためでもあります。故人をできる限り大切に、着衣を速やかに行えるように、体の可動域を考えたパターンを独自に制作しています。
- レースを織り成す糸は、すべて国産糸を使用。国内でも数少ない機織りの職人によって、一着一着、ていねいに。
- そして私たちのもうひとつのこだわりは、特に、お顔まわりと合掌する手元に、美しいデザインを施すこと。
- 平安の宮中で生まれた配彩美「襲の色目(かさねのいろめ)」をイメージし、「立体裁断」を施した衣を幾重にも重ねることで、厳かで美しい陰翳をつくり出します。
- ご希望があれば、色違いの製作も承っております。
生地の製作風景
生地製造工程では、昔ながらの伝統的な技法を守りながら、職人の手によって一枚一枚、心を込めて丁寧に加工されていきます。その繊細な仕事が、時を超えたぬくもりと優しさを生地に宿し、ただの布ではなく、想いの詰まった一枚へと生まれ変わります。
一般的な死装束
「死装束(しにしょうぞく)」とは、故人に着せる衣装をいいます。
仏式では“仏衣(ぶつい)”と呼ばれる白い着物や、後ろ身頃にお経を記したものが一般的です。 逆さにわらじを履かせ、三途(さんず)の川の渡し賃に六文銭(ろくもんせん)を印刷した紙や、それに見立てた硬貨を頭陀袋(ずだぶくろ)に入れ首から下げます。これに三角巾・手甲(てっこう)・脚絆(きゃはん)・杖や編み笠、数珠を入れる場合もあります。宗派や地方によって違いがあります。
神式は“浄衣(じょうえ)”という袴(はかま)スタイルで、キリスト式は特に決まりはありません。
故人を覆うものとして布状であったものが、平安末期に、三途の川を渡れるようにとお経を記した「河渡衣(かとい)」と呼ばれる着物が存在したという説があり(※1)これが江戸時代に庶民に広まり約400年もの永い間、現代に至るまで使われてきたとも言われています。
かつては還暦を迎えられたお祝いとして、死装束を準備する習慣がありました。女性親族の手によって、木綿のさらしの反物で着物が縫われました。 国民的アイドルだった「きんさんぎんさん」の妹、蟹江ぎんさんも、いつか迎えるその日のために60歳を前に死装束を準備していました。娘さんのひとりは、新聞取材に対し「自分の親ながら几帳面だと思った」と明治女の心構えに関心するコメントを出されました。(※2)
※1 増田美子著「日本喪服史古代編〜葬送儀礼と装い」源流社、2002年 参照
※2 産経新聞出版「ソナエ」2015春号 参照